<年の差・学歴差・収入差>正反対の夫婦が上手くいっている理由

結婚相手の条件として「価値観が近い」「金銭感覚が同じ」といったものがよく挙げられる。歳や経歴が近ければ価値観は合いやすいし、収入も同じ水準なら金銭感覚は自然と近くなるだろう。では歳や学歴、収入が同じくらいのパートナーを選ぶべきなのか?好きになった人がそんな理想とは真逆の人だったらやめた方がいいのか?
理想とは違う人を夫にしてみた結果、私は「夫婦に差はあってもいい」という結論に至った。なんなら、違うからこそ総合力が上がって上手くいくことの方が多い。違いをどうカバーするか、逆にこれは違わない方がいいということを以下書いていく。

私達夫婦の違い

夫婦の違い(年齢・経歴・職業・収入)

私と夫は年の差14歳。学歴も職業も全く違うし、年収は現在私の方が2倍以上多い。でも出会ってから10年以上経った今もとても仲良しだ。

違いによって困ること

14歳違うと何が違うか。カラオケで歌う曲が違うし、若い頃好きだったアニメが違う。多くは年上の方が自分の若い頃ハマったものにパートナーの共感が得られずシュンとなる。でも、歳をとるほど同じ昔話をしがちなので、相手も段々とその話について行けるようになる。そもそも相手が興味なさそうなのは、世代が違うからじゃない。話がつまらないのだ

年の差婚で気にすべきは死別後の生活

共感できなくたって、話ができるうちはいい。年の差がある、ということは、年上の方が早く死んじゃう可能性が高いということ。介護や死別に備えた準備が確実に要る、ということだ。(もちろん病気や事故もあるので、歳が近くたって心構えするに越したことはない。)パートナーが死んじゃった後、自分は幸せに生きられるか?自分が動けなくなった時、死んだ後、パートナーが幸せに暮らせるために自分が今できることは何か?少なくとも次のことを考えておく必要がある。

  1. 生活に困らないか
    パートナーの収入に依存しているなら、しっかり遺産が残るか確認する。
    資産、相続、年金、保険のことを共有しておく。
    …のがいいよね。うちはまだできてない。夫は「お前が死んだら俺も死ぬ」タイプなので話にならなくて困る。ちゃんと聞け。
  2. 介護と仕事を両立できるか
    介護ってどうやるの?公的補助はあるの?仕事しながらできるの?…考えだすとむしろ寿命が縮みそう。まずは調べること。お金で解決できることも多そうだから、経済的余裕を死ぬ気で確保すること。で、できればお互いボケないように刺激ある毎日を送ること。健康でいること。
    いや~もう、「今」を正しく過ごすのが近道すぎる。なお、我が家は暴飲引きこもり気味なので、春になったらアクティブになろうと今決意した(今は冬)。
  3. ひとりでも楽しく暮らせるか
    自分だけの趣味があること。家族以外に心を許せるコミュニティーがあること。もちろん、ひとりになってから探してもいいのだけど、「今、あるよ!あんた死んでも私は大丈夫!」とパートナーに言える方が、お互い安心というもの。
    夫は私の友人と非常に仲良くしてくれる。単にコミュ力の高さがなせる技と思っていたが、「俺が死んだらあいつのことよろしく」と私の友人にこっそり頼んでいるのを目撃。恥ずかしい。

学歴差を気にするのは夫婦の外の人達

年の差がある場合と同じように、「学歴が違うと話が合わないんじゃない?」と思う人も少なくないようだ。はっきり言う。夫婦の話が合うかと学歴は全く関係ない。話の引き出しを増やすのは勉強ではなく人生経験だからだ。さらに、話の面白さはその話題への理解度と相手に伝えたいという熱意だ。例えば、本当に数学を愛している人がする数学の話は、小学生にも理解できるし、人生を面白くするヒントに溢れている。まあ、我が家では数学の話はほぼ出ないが、夫がする世界情勢の話や、バイクの改造の話は、全然知識と興味の無い私が聞いてもリアルで面白いのだ。

高学歴が証明してくれるのは、その昔受験勉強が得意だったことだけ。アラフォーにもなれば、大学受験なんて人生の前半のほんのちょっとの時期の遠い記憶。モンシロチョウが「おいら青虫の頃、柔らかいキャベツ見つけるの得意だったんだぜ~」と言ってるのと同じくらい、今更どうでもいい。もうキャベツ食わんじゃろ?まして学歴と夫婦の幸せの相関関係は0%と断言したい。相関あり、という研究があるとしたら、年収など、幸福度との相関が高いパラメータを除外できていないに違いない。

しかし、夫婦の学歴差を敏感に見つけて心配する人達がいる。親族や友人だ。学歴と品性や経済力をステレオタイプ的に関連付けて評価したいのかもしれない。大切な家族や友人のパートナーのことだから、少しでも知ってるテイでいたいもんね。が、これも断言すると、その人達は一旦無視するに限る。心配してくれる人を無視するのはちょっと辛いが、結婚後、幸せな姿を3年くらい見せつけてやれば野暮なことは言わなくなる。これほんと。
3年後、幸せじゃなかったら「それ見たことか」って思われるけど、その時はしょうがない。あと、極端にステータスを拠り所にする人達には3年経っても全く話が通じないだろう。私の周りにそんな人がいなくてああほんとに良かった。

違うから上手くいくこと

能力をパズルのピースに例えるなら、ピースが多い方がパズルは完成に近づくが、同じピースは要らない。夫婦の能力(得意なこと)は被ってもあまり意味がない。自分の持ってないピースをパートナーが持っていたら、ラッキー!だ。

稼ぎ方が違うと環境変化に強い

仕事は自分の身体を原資に対価を得る手段だ。余裕資金を原資にして投資をするのと似ている。(仕事の場合、原資のコンディションが不安定で、感情があるのが違う。全然違う。)投資だったら、ひとつの商品に集中しないはず。商品、地域、投資タイミングなど色んな視点から分散投資して価格変動に備える。
夫婦が全然違う仕事をしていたら、同じく環境変化に強いと言えるのではないか。我が家は私が会社勤めで安定的な収入を確保、夫がひとり親方(自ら仕事を取って、都度仲間を集めて仕事をする事業主)として不定期に稼いでいる。夫は仕事のペースを調整しやすいので、ライフイベントへの対応力が高い。しかし不況には弱い。一方私は不況でも収入がほぼ絶えない代わりに、稼ぎを自分の力で変動させるのは難しい。ふたりの収入と働き方が違うことで、人生や世の中の変化への対応力が総合的に上がっているのだ。
む…上述により、ひとりで副業を複数持つのが最強だとうっすら証明してしまった。まぁいきなり副業を成功させるのは難しいから、ふたりの力を持ち寄ろうぜ、という話です。

真逆の能力が功を奏することもある

私は人見知りであまり空気を読まない。夫はコミュニケーション能力が高く、人を傷付ける物言いをしない。コミュ力高い方がいいに決まっている!と思われがちだし、夫もそう思っているだろうが、たまには私だって役に立つ。例えば初めての飲み屋に行ったとき。夫はすぐに店員さんと打ち解けて、気に入った店だと美味しいだのまた来るだのと遠慮無く褒める。大抵歓迎されるし、サービスも良くなる。しかし、話し好きな店主や常連との会話が止まらず、帰るタイミングを失うことも。そんなとき、私は遠慮無く「もう帰るよ!」と会話をぶったぎる無遠慮さを発揮する。こうして頼まずにすんだウーロンハイやボトルのおかわりは100本は下らないはずだ。たぶん。
特技も一長一短。短所もえくぼ、なのだ。ふたりあわせてまるく収まるのが丁度いいのだ。たぶん。

↓細かい日常生活の得手不得手を分担すると美味しいきんぴらも出来る↓

違わない方がいいこと

もちろん私達夫婦にも共通点はある。ふたりともジブリや海や新垣結衣や動物が好きだ。好きなものが一緒だと当然楽しい。さらに、好きな人の好きなものは自分も好きになれる、なら大抵の問題は解消する。私の場合、昔は興味の無かったサスペンスドラマが、夫の影響で好きになったり。
でも一生折り合わないかもしれないポリシーがあるなら、お互い傷つく前に明言してほしい。○○は絶対しない!とか。とはいえ、ポリシーポリシーうるさいのは私あまり得意でないので、スタイルが重要と思われる例としてひとつだけ書いておく。
ポリシーなんてすぐ変わっちゃうよ!くらいの方が、お互い歩み寄る余地無限大でやりやすい。

旅行のスタイルは近い方がいい

特に旅行のスタイルの違いは、見知らぬ地で気まずくなるリスクを多分に含んでいるので要注意だ。いつもと違う環境で新鮮な気分を味わうついでに、相手の新鮮な欠点まで見つけてしまう。ホームなら難なく解決出来る小競り合いが、旅先では収集が付かない程の大事になるのはよくあること。スタイルと言える程の旅行経験が無い人なら、まず安全な土地に一緒に遠出してみて様子をうかがったほうがいい。危険な土地で喧嘩などすると、最悪別行動となった場合に一気に旅がハードモードに突入する。絶対に避けたい。
私が大事だと思う旅行のスタイルは次の3つ。

  • 時間のルーズさに対する許容度
    計画通り、準備万端でないと落ち着かない人に、行き当たりばったりバックパッカースタイルの旅行を勧めるのは気が引ける。予定の電車に乗り遅れて、片や爆笑、片や激怒とか辛い。
  • お金の使いどころとコスパへの執着度
    旅先ではお金で時間も経験も安全も買える。でも、お金を使わないハードモードな旅にも普段出会えない人や風景が待っていることがある。旅先でケチケチしたくない人、コスパよく楽しみたい人、どちらも正解でどちらも楽しい。お互いが考える旅の予算と、体力レベルは是非出発前に確認しておきたい。確認しておくだけでも大分違う。事前確認の時点で擦り合わないようなら、まして人生を共にするなんてもっと厳しいと思われる。
  • お酒への執着度
    私の場合、旅先で現地のお酒を嗜むのが楽しみのひとつだ。主目的とも言える。でも相手がそうではない場合、夜中にホテルをこっそり抜け出したり、面倒なことをしたくなる羽目になる。昼ビールも心置きなく楽しめない。移動手段にレンタカーを含めるか、という点でも面倒な協議が必要になる。

3つめは私だけかもしれない。うん。

まとめ

  • ひとりで生きていく準備をすることでお互いに安心できる。
  • パートナーの学歴を気にしてくる人の言葉は3年無視していい。
  • 夫婦は総合力。違う人間だからこそ総合力が上がって上手くいく。
  • 旅行のスタイルだけは一緒な方がいい。

以上、年の差・学歴差・収入差にめげず、私達夫婦が上手くいっている理由でした。

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