オイシックス歴5年、一度やめて再開した我が家の使い方

我が家では、ちょいと気の利いたことをしたらすかさず「偉い?」と威張り、聞かれた方は「偉い!」と褒め返すのがルールになっている。別に大した偉業は必要ない。「ゴミ集めたよ、偉い?」、「きんぴら作ったよ、偉い?」、「レジ袋小さく畳んだよ、偉い?」と、小学生のお手伝いレベルで全然OKだ。なんなら「化粧水つけたよ、偉い?」、「お風呂入ったよ、偉い?」と、いい大人なら当たり前の日常動作でもいい。「偉い」のレベルが圧倒的に低い我が家。とにかく、面倒だな~ということを自ら片付けたら「偉い!」のだ。自画自賛で全然いい。
以前食事の準備の面倒さにぶち切れた私は、独断でオイシックスを始めたのだが、5年経った今ではちょっとだけレベルの高い「偉い」を量産していることに気付いたので我が家での使い方を紹介したい。

食にまつわる面倒

家庭のメインイベントは「食」だ。そして、「食」には「面倒」がいっぱい付いてくる。

  • 献立を考えるのが面倒
  • レシピ調べるのが面倒
  • 買い物に行くのが面倒
  • 買い忘れのリカバリーが面倒
  • 余った食材の利活用が面倒
  • 作るのが面倒
  • 片付けるのも面倒

とにかく、食べること以外はほぼ面倒で出来ている。もちろん、機嫌がいい時はこれらの面倒と楽しく向き合えることもあるが、そうそう毎日ニコニコしてられぬのが実情なので、美味しいごはんをご褒美に面倒と折り合いを付けて頑張るのだ。
が、5年程前のある日、ついに私の「献立考えるの面倒パワー」が「食い意地パワー」を凌駕してしまった。仕事をしながら、夕方になると冷蔵庫の中身、昨日の献立、バランスを考慮して献立を考え始める。しかし、仕事が立て込んでいると献立アイディアがまとまらない。そもそも昨日ごはん何食べたっけ?である。しょうがないので、仕事帰りに夫に「夕飯何にする?」と聞いても「何でもいいよ~」か「肉!」しか語彙が無い。うん、知ってた。電車でソシャゲをしながらも献立を考え、激混みの駅チカの総菜コーナーと生鮮売場を目的無く彷徨いながらバランスを考え、自宅最寄り駅では晩酌用のロックアイスを買い足し…って、もう、家に辿り着いた頃にはへとへとよ。え、これから料理?私は奴隷なの?早く呑ませろ。

オイシックスに期待したこと

まずはお試しできる

ぶち切れた私は夫に黙ってオイシックス(oisix)を試すことにした。オイシックス・ラ・大地株式会社は食材やミールキットが自宅に届くサービスを提供する大手であり、\1,980のおためしセットに至っては、検討するまでもなくお得なのが分かる。まずは食材の質やミールキットの美味しさを試してみて、ダメならやめればいいや、という気持ちでおためしセットを申し込んだ。

私が申し込んだおためしセットに近いもの。今の方がお得な気がする・・・

はたして、届いた商品に私は大いに満足した。ミールキットのビビンバは野菜たっぷりで優しい味。しかも野菜はカット済み、ひき肉は加熱済みと、気絶していても完成する手軽さ。付属のコチュジャンをトッピングし、夫も満足げ。一緒に届いた野菜は新鮮、レトルト食材も問題なく美味かった。

定期コースに求めた条件

他に以下の条件を確認し、定期コース契約に至った。手数料、要らぬモノ買わされないかが大事。

  • 基本料金、キャンセルペナルティなし
  • 毎週お薦め商品がカートに入るが、商品毎に変更、削除が可能
    ※変更忘れはLINE、メール、SMSで注意喚起あり
  • \6,000以上購入で送料無料、\4,000以上で送料\200、以下送料\600
    ※定期会員、本州の場合

面倒の解消+α

その後、紆余曲折ありつつオイシックスを続けて5年になるが、当初目論んだ「面倒の解消」という目的に加え、いいこともいくつかあった。

  • バランスのいい献立が勝手に決まっている
    ミールキットは主菜と副菜がセット。週1、2回分だけ頼んでいるが、それでも負担がめちゃくちゃ減った。
  • レシピを調べなくていいし、気に入ったものは自分で再現できる
    味のベースは付属調味料で済むものが多いが、再現レシピも付いている。我が家では飯島奈美さん監修の生姜焼きをいたく気に入り、何度も再現している。
  • 買い物の回数が減る
    野菜やがんも煮など、とりあえず頼んでおくと、絶対買い物に行きたくない日になんとかなる。
  • ミールキットなら夫も作れる
    ミールキットのレシピは工程毎に写真付きで分かりやすい。仕事が遅くなった時など、夫がレシピを見て夕飯を作ってくれていることがある。オイシックス最高か。
  • 知らない野菜に出会える
    ぐるはす(水蓮菜)、ピクシータンジェリンなど、聞いたことない美味い野菜や果物に出会えた。新商品以外は口コミがあるので、本当においしいの?という不安は事前に解消できる。口コミは結構辛辣なものもちゃんと掲載されていて役に立つ。

オイシックスの残念なこと

いいことばかりのサービスはない。

  • 食材料金は基本的に割高
    スーパーの食材と比較すると高い。買物の手間が無い、生産者が見える、安心、などのメリットで許容できる範囲を超える場合には買わない。
  • 苦手な食材やイマイチなレシピがある
    柔らかく加工した鶏むね肉、癖のあるハーブドレッシングなど、私は食べるが夫は残す食材がある。夫は私が作ったものは不味くても嫌々完食するが、出来合いの食材には容赦ない。結局私が片付けることになるので、しつこくカートに入ってきても毎回削除する必要がある。
    また、主菜は大概美味しいが、副菜は「ん?」というレシピなことがある。チンして醤油とお酢で和えるだけなど、バランス重視なのか、ちと副菜への愛が足りない気がする。
  • 送料・冷凍手数料が高い
    我が家のエンゲル係数が高いとはいえ、2人で毎週\6,000以上の食材は必要としていない。そのため、送料無料の恩恵に預かることはほぼ無く、\4,000以上購入で送料\200、というところに落ちついている。冷凍手数料は冷凍商品\1,200円以上購入で無料だが、我が家の冷凍庫は狭いので、冷凍手数料無料クーポンが出た時だけ頼んでいる。

我が家とオイシックスのつきあい方

私にとってのオイシックス

私にとって、オイシックスは非常食であり、栄養バランスサポーターだ。何曜日はオイシックスのミールキットを使おう、とか考えない。考えなくても週に1、2回は必ず「夕飯考えるの面倒くさい!」となるので、その時「あ、オイシックスあるわ」となればいい。野菜や乳製品も、自分だと決まったモノしか買わないが、お薦めとしてカートに入っていれば結果口に入る。「たまには蓮根もいいね、ソテーにしようかな」とか、「牛乳とバナナあるから昼ご飯バナナオレでいいじゃん」とか、忘れていたレパートリーの復活にも一役買っている。

家族にも好きになってもらう

正直、2ヵ月ほどオイシックスをお休みしたことがある。苦手な食材やいまいちなレシピが続いた時、「もうオイシックスやめようよ」と夫に言われたからだ。その間、私はせっせと時短で手抜きなレシピを試したり、夫もYouTubeで肉肉しいレシピを調べて作ったりしたが、やはり「面倒くさい!」という日が無くなることはなかった。結局、また私の「献立考えるの面倒パワー」が炸裂し、オイシックス再開の流れとなった。しかし、同じ轍を踏まないため、2つのことを心がけるようにしている。

  • 夫が好きなものしか買わない
    食材を見れば苦手なものが入っているかどうか分かるようになってくるので、必ずカートから外す。逆に、これは好きでしょ!というものを入れる。最初はミールキットは2個入れる、というデフォルトルールに従っていたが、それも気にしなくなった。冷蔵ミールキットは毎週10商品くらいから選べるが、全部だめなら1つも買わない。かわりに副菜になりそうなものを選ぶ。
    あと\100購入すれば送料が\400オフ、という時には、夫の好物プリンで調整する。オイシックスから届く箱を開けるのは夫の役割なので、プリンが入っていればまずはご機嫌だ。「いいものばっかり選んだでしょ?私偉い?」「偉~い!」という会話が増えてきた。
プリンに喜ぶ夫
おじゃる丸かというくらいにはプリン好きの夫
  • 付属のレシピにこだわらずアレンジする
    主菜のレシピは大抵美味しそうなので、夫も黙って作ったりする。私が仕事から帰ると1品できていて、「作った。俺超えらい!」「偉~い!」のやりとりは幸せでしかない。
    しかし、副菜がイマイチ気乗りがしない、とか、やけに面倒くさい場合がある。こういうときは、材料の一部を主菜の炒め物に混入したり、全然違う味付けにしたり、とにかく別物にする。実は美味しいかも?と無理矢理作っても、だいたいはダメなので諦める。不味い食材はない、不味い料理があるだけだ。ということ。なお、副菜はジャガイモ、キャベツ、キュウリ、ツナなど、メジャー食材が多いので、味噌汁に入れるとか、ポテサラにするとか、使い道には困らない。

さらに時短を追求する

ミールキットのレシピは、作業効率を考えて「まずは副菜から」など、順序をしっかり指示してくれる。途中の洗い物が無いように、フライパンをさっと拭いてそのまま次の工程で使うなどの工夫も見られる。しかし、さらにずぼらできる余地を見つけるとこっそり嬉しい。例えば、ポークソテーに添えるポテトは、チンしてからフライパンでバター塩こしょうで色と味をつけることになっている。でも面倒なので、チンして終わり。色ついてなくても美味しいし、味はポークソテーのソースをつけるから要らない。キャベツは耐熱容器に入れてラップしてチン?届いたままの袋でそのままチンで問題ない。むしろ和え物ならチンすら要らないこともある。
レシピ記載の標準調理時間を切るのが喜びなのである。

↓時短追求のずぼらアレンジはこちら↓

最後に(続けている理由)

我が家の「面倒くさい」を減らし、食の楽しみをちょっと増やし、夫の調理スキルアップにも貢献しているオイシックス。もちろんお値段は安くないのだが、5年続けているのは企業の姿勢にも好感が持てるからだ。特にトラブルへの対応がタイムリーで信頼できる。2020年の台風で輸送が止まったとき、こちらが不安になる前に状況報告があり、届かなかった商品に対する返金対応なども早かった。2022年1月の配送拠点リニューアル直後のトラブルでは、それ自体はまあ残念なのだけども、注文量に応じたポイントでの補填などは納得性が高い対応だったし、その後届いた社長直筆のお詫びの手紙(のコピー)は、全ての責任を引き受ける社長の度量と真摯さを感じさせた。今後も健全経営に期待!

・・・と、こんなに褒めることになるとは思わなかったのだが、おためしセットのビビンバは美味しいので、気になる方はお試しを!


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